病理診断科をローテートして
研修医 小田 貴子(2020年度採用)

産婦人科病理を学ぶため、病理診断科を8週間ローテートさせていただきました。
病理診断科の研修内容は、主に検体の切り出し、プレパラート(ガラススライド)による病理診断、術中迅速病理診断などを行います。標本の切り出しは、臨床検査技師の方と指導医の先生と一緒に行います。病理診断は、完成されたプレパラート(ガラススライド)を見て自身で考えた診断内容を指導医の先生と確認します。病理部には様々な本があるため知識を確認することも可能です。希望すれば、細胞診の勉強をすることもできます。当院の病理診断科は、標本の取り扱い方や術後の検体が標本になるプロセスを学べるだけでなく、指導医の若狹先生や大谷先生にご指導いただきながら病理標本の見方を学べるところが魅力です。
また、病理診断後の患者さまの治療方針も含めて勉強することができ、改めて病理の大切さや有難みを感じることができました。
将来は、臨床をしながら継続して病理も勉強していきたいと考えています。
若狹先生、大谷先生、臨床検査技師の皆様、ご指導ありがとうございました。

麻酔科をローテートして
研修医 大丸 直哉(2018年度採用)

麻酔科研修は10月・11月の2ヶ月でした。手術を見るのはあまり得意ではなく麻酔科医になるつもりも無かったのですが、某先生に薦められ2ヶ月研修させていただくことになりました。そんな感じでぼんやりとスタートしてしまった麻酔科研修ですが、いざ始まってみると、麻酔の手技だけでなく、麻酔器の機能から手術場の救急カートに入っている薬剤の使い方まで、とにかく覚えることだらけで頭がパンクしそうになりました。テキパキと動かなければいけないのは気管挿管と抜管の時だけ...と思いきや血圧や脈拍が見たことのない値まで下がってきて、始まって数日は急いで先生を呼ぶことも多かったです。このように大変な毎日でしたが、ある程度任せてもらえるので責任もかなり大きく予想以上にやりがいがありました。
麻酔科では末梢静脈路確保、尿道バルーンカテーテル挿入、胃管挿入などの基本的な手技から、緊急時や重症な患者さまに必要な動脈ライン、気管挿管、人工呼吸器による呼吸管理など国家試験の選択肢に出てくるような有名な手技をたくさん経験できます。こんなにたくさんの手技をたった2ヶ月でやるのかと思うかもしれないですが、先輩の先生方も非常に丁寧に、時には厳しく教えてくださって、不器用な僕でもかなり上達できたと実感できますし、医師として必要な手技を身につけさせてくださった先生方には非常に感謝しています。おすすめです、麻酔科!!

外科をローテートして
立野 沙織(2017年度採用)

1か月の外科の研修を通して感じたことは、何でも聞いて、見て、やってみることが大事だということです。学生の時とは違い、手術も術野に入って見ることができるし、縫合なども積極的に研修医にさせてもらえます。

手術に入った患者さまの術後管理も行うため、輸液や抗菌薬、術後合併症など、非常に多くのことを学ぶことができました。最初は分からない事だらけでしたが、先生方が必ず初めに手本を見せてくださるので、それを自分の中で昇華してからやってみると、できていない所が見えてきて改善しやすかったです。

また、毎週火曜日には乳腺外科外来で初診患者さまを診察する経験もさせていただきました。やはり見るのとやるのとでは大違いで、患者さまを目の前にすると上手く説明できないし、自分の診察に自信が持てず、知識も経験も全然足りないなと実感しました。

しかし、外科の研修を終えて振り返ってみると、1か月前の自分よりは確実に成長した!と言えるのではないかなと思います。それは先生や看護師の方々が丁寧に教えて下さったおかげです。お世話になり、本当にありがとうございました。

腎臓内科をローテートして
濱口 麻衣(2016年度採用)

研修医になってはや2ヶ月が過ぎました。最初は先生と呼ばれることに慣れず、病棟もどこに何があるのかがさっぱりだったのですが、最近は患者さまにも顔を覚えてもらい、少しずつ回診や手技を任せてもらえるようになりました。まだ途中ですが、振り返ると、先生方に手取り足取り教えていただいた2ヶ月間だったなと思います。腎臓内科は経過の長い患者さまや状態の悪い患者さまが多く、それぞれの病態を把握するのが大変だったのですが、一から丁寧に教えていただき、そのほかにも、内科一般としても使える知識やお薬、たくさんのことを教わりました。
実は特に理由もなく腎臓内科に来たけれど、優しい先生方やコメディカルさんに囲まれて、研修医の中で一番内科らしいことを教えてもらえて、ラッキーだなぁと自分では思っています。今後いろんな科をローテートした先で半端な処方をしたら先生方に怒られるんじゃないかと身の引き締まる思いがします。笑
指導医の美馬先生をはじめ、優しい腎臓内科の先生方、コメディカルのみなさん本当にありがとうございました!

血液内科をローテートして
大島 理奈(2015年度採用)

血液内科では、外来処置は基本的に研修医の仕事です。主な外来処置は、外来で化学療法をしている患者さま、定期的に輸血が必要な患者さまなどに対して、点滴ルートを確保します。学生の頃は、一度もしたことがなく、初めは針を持つ手が震えたり、全くルート確保ができなかったりと、悔しい思いをする毎日でした。患者さまに痛い思いをさせているのに申し訳ない気持ちでいっぱいで、上級医の先生の前で泣いてしまったこともありました。そんなとき、厳しくも優しいご指導をしていただき、本当に少しずつですが手技ができるようになってきたと思います。
当たり前のことですが、まずは自分で考えることが大事だということ、イメージトレーニングが重要だということ、失敗から学ぶこと。まだまだ至らないことばかりで、毎日が勉強反省の繰り返しですが、この3ヶ月間で、指導医の藤田先生をはじめ、血液内科の先生方から、これから医師として働くために必要なたくさんのことを教えていただき、学ばせていただきました。充実した日々を送らせていただき感謝しています!

指導医のよ・こ・は・い・り
血液内科 藤田 茉莉子

大島先生、3カ月間お疲れ様でした。研修医となって初めての科が血液内科というのは、本当にしんどかったと思います。4月でまだ右も左もわからないような中、重症な患者さまが多く、末梢ルート確保も難しい方ばかり。最初は、先生が途中で来なくなるのではないかと内心ドキドキしていました。でも、5月のGWを明けたころから先生の姿勢がみるみる変わり、その心配も杞憂に終わりました。患者さまとの「会話」が「診察」になり、カルテも自分で内容を考えて書くことができるようになっていきました。手が震えて仕方なかった末梢ルート確保も、気づけば手が震えることもなく、6月の後半には骨髄穿刺も一人でできるようになっていました。先生の成長を実感したのは、手技はもちろんですが、4月には何をしたらいいのかわからず泣いた先生が、6月には患者さまにしんどい思いをさせてしまったと泣いたのを見た時でした。自分がすべきことを理解していたからこその涙でした。
こんなことを書きましたが、えらそうなことを言えるような立場ではなく、未熟な指導医で申し訳なかったです。先生の頑張る姿に私も頑張らなければと思うことができました。
まだ医師としての生活は始まったばかり、色々な壁にぶつかることもあると思いますが、一歩一歩前に進んでいってください。

消化器内科をローテートして
長原 大(2013年度採用)

近畿大学医学部奈良病院では、1年目は内科6ヶ月(2科を3ヶ月ずつ選択してローテート) + 救急麻酔3ヶ月(原則は救命2ヶ月+麻酔1ヶ月であるが、融通がきく) + 選択3ヶ月(外科・小児科・産婦人科・精神科・麻酔科から2科を選んでローテート)と、ある程度枠にはまったローテーションになりますが、2年目は地域医療を1ヶ月間回ることが決められているのみで、残りの11ヶ月は、自由に好きな科を希望の期間ローテートすることができます。進む道がはっきりと決まっていて、11ヶ月同じ科をローテートする研修医もいます。
私は、どの科に行こうか迷っている人間なので、2ヶ月ずつ様々な科をローテートしています。7月・8月は消化器内科をローテートしました。消化器内科は1年目でもローテートすることができますが、どうしても内視鏡等の手技がメインになってしまうため、病棟業務もままならない1年目にローテートするより、2年目でローテートした方が身になると考え、2年目でのローテートを選びました。ローテートしてみて、我ながらよい選択だったと感じています。みなさんがどこの病院で研修するにしても、手技の多い科は2年目でローテートすることをおすすめします。
さて、消化器内科で具体的に何をさせて頂いたかというと、まずは上部消化管内視鏡の引き抜きでした。これが、視野の中心に管腔をもってくるのがめっちゃ難しい!! 恥ずかしながら、正直、学生時の実習中は『内視鏡なんてカメラ突っ込んでるだけやんけ』と思っていましたが、これがいかに馬鹿げた考えであったかということを痛感しました。なんとか毎日やっていくうちに、スムーズに引き抜くことができるようになり、次に、鎮静をかける人の挿入をやらせていただけるようになりました。挿入は引き抜きと段違いに難しく、食道入口部で何度も迷子になりました(笑)。自分でやってみると、先生方が毎回当たり前のようにやっていることが、いかに難しいことかということがわかります。なんとか挿入できても、なかなか先生方と同じviewを出すことができず、悪戦苦闘しました。下部消化管は上部より数段穿孔のリスクが高いため、引き抜きのみやらせていただきました。自分の観察所見が内視鏡レポートに載ると考えると、ゆっくり時間をかけて引き抜きすぎて、看護師さんの機嫌が悪くなることもしばしばでした(笑)。毎日の内視鏡の他に、腹腔動脈からカテーテルを進めて、肝動脈へ到達し、抗癌剤と塞栓物質を注入するTACEが週に3-4例あり、これは我ながらセンスがあったようで、ローテート終盤の方では一人でやらせていただけることもありました。この他にも腹部エコーに触れる機会は当然のように多かったし、本当に充実した毎日を過ごすことができました。と、他にも紹介したいことは山ほどありますが、とても書ききれません(笑)。『百聞は一見にしかず』、是非一度見学に来て下さい。

血液内科をローテートして
研修医 安部 美希子(2014年度採用)

初めての内科ローテーション。内科必修の3ヵ月間、私は血液内科を選択しました。なぜ私自身そんなに得意でもない(笑)血液内科を選んだのかというと、近大奈良では悪性リンパ腫をはじめとする血液疾患を非常に多くあつかっていることや血液内科では多様な手技を経験できるとの評判を聞いていたので、思い切って血液内科を選択しました。で、実際に経験させてもらったことを紹介させて頂きますと・・・

外来処置・通院治療センター・病棟処置

学生時代の短期間の実習では見る事が出来なかった現場をこのローテーションで経験できました。処置も多いので点滴ルート確保といった基本的手技はすぐにできるようになりましたし、感染症をはじめとする全身管理も身につけることが出来ました。血液内科というと、特殊で専門的なイメージがありますが、基本手技や全身管理の大切さを痛感しました。

輸血実施・骨髄穿刺・ルンバール・皮下注射

誰もが学生時代に聞いたことがある処置ですが、実際に経験した人は少ないと思います。器具に慣れていくのも研修中では大切なことですよね。私も血液内科を回ってから初めて行う処置が多かったですが、手技の際は、上級医の先生が隣で見てくれているので、緊張しながらも安心して施行することができました。

内科ローテーションと言えば内科当直

血液内科ローテートですが、当直は内科系全般を扱うことになります。当然のことながら、腹痛、嘔吐、めまい・・・様々な症状の患者さまが来られます。鑑別疾患は何があったかなと考えながら、たどたどしいながらも問診をとります。「この質問をするべきだったなぁ」「違う言い回しの方が良かったかなぁ」と、実際にやってみて初めて分かることも多いです。マニュアル通りに動くだけでなく、自分で考える力を身につける良い機会です。

血液内科を回っていて感じた事は、長い期間を通院している患者さまも多いということ。退院後もフォローの通院外来で患者さまと再会することも多く、声をかけてもらった時には心もほっこりして、治療に少しでも携われて嬉しいという気持ちになります。多くの血液疾患の患者さまと関われたことはもちろんですが、評判通り、沢山の手技を経験することができ、多くの事を学べた充実した3カ月でした☆

指導医のよ・こ・は・い・り
血液内科 花本 仁

安部先生、3か月お疲れ様でした。最初の内科で、患者さまへの配慮などいろいろ苦労をしたと思います。特に私の指導方針は、考える力をつけることを一番に思っているので、『あまり指導してくれない』とか、『答えをくれない』とか思っていたのではないでしょうか?どうしても意見を聞きたくなってしまうからです。血液内科では、大きな手技はありませんが内科的な手技はいろいろあり、苦労したと思います。手技がうまくなるためにはやはり基本が大切であり、成功したときや失敗したときになぜできたのかできなかったのか考えることだと思います。物品の準備やイメージトレーニングなど見えない努力が大切です。ルートが上達するだけで患者さまの信頼を得られるので非常にルート取りは大切です。血液内科では、ルート取りが多く時間がとられてしんどかったかもしれませんが、将来の基本となると思いますのでこれからもしっかりルート取りの腕を磨いてください。最後に先生は非常にまじめで、努力家と思います。病棟スタッフや患者さまへの接し方がみるみるよくなっていき、最後にはみんなから信頼を得ていたと思います。その真面目さをこれからも守って、良い先生になってください。私も非常に楽しく患者さまを一緒に診られたのでうれしかったです。大変頼りにしていましたよ。思い切って一緒に働く決断をしてください。スタッフ一同待っていますよ。お疲れ様でした。

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